KY 例文集

朝礼でその場で書ける KY 例文 100
建設現場の即戦力テンプレ集

2026年7月21日  |  読了目安 約16分  |  対象:職長・現場監督・新規入場者

朝礼の前にKY活動表を書こうとして、ペンが止まる職長は多い。「いつものKYでいいか」と決まり文句を書いてしまい、危険予知のはずが形だけの紙になっている現場は、建設業の朝礼で珍しくない。実際のところ、朝礼の限られた時間でKY例文をひねり出すのは骨が折れる作業で、ベテランでも工種が変わると手が止まる。

本記事は、朝礼でその場で書けるKY例文を工種別に100本まとめた。足場・高所・クレーン・重機・鉄筋・鉄骨・型枠・コンクリート・電気・内装の10工種×各10例、さらに季節別追加例文を収録している。建設現場の職長が朝礼の3分で危険予知を書ききるための、即戦力のテンプレ集として活用してほしい。例文は厚生労働省「職場のあんぜんサイト」の労災事例と、建設業労働災害防止協会(建災防)の安全資料に出てくる頻出パターンに沿って整理した。

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目次
  1. 朝礼でその場で書けるKY例文が求められる理由
  2. 1分で書けるKYのフォーマット(作業→危険要因→対策)
  3. 工種別KY例文(1)足場・10本
  4. 工種別KY例文(2)高所作業・10本
  5. 工種別KY例文(3)クレーン・10本
  6. 工種別KY例文(4)重機・10本
  7. 工種別KY例文(5)鉄筋・10本
  8. 工種別KY例文(6)鉄骨・10本
  9. 工種別KY例文(7)型枠・10本
  10. 工種別KY例文(8)コンクリート・10本
  11. 工種別KY例文(9)電気・10本
  12. 工種別KY例文(10)内装・10本
  13. 季節別追加例文(夏・冬・雨・雷)
  14. KY例文を朝礼で読み合わせるコツ
  15. AnzenAIで朝礼KYを自動生成する
  16. よくある質問

朝礼でその場で書けるKY例文が求められる理由

建設業の朝礼は、ラジオ体操・健康確認・作業手順説明・KY活動・指差呼称まで含めて15分程度で終わらせるのが標準である。この中でKY活動に使えるのは正味3〜5分しかなく、職長は朝礼前にKY例文を書き上げておく必要がある。しかし実際の現場では、前日に工程が変わったり、天候が急変したりして、朝礼の直前に書き直すことが多い。

厚生労働省「職場のあんぜんサイト」に蓄積された建設業の労災事例を見ると、災害の多くは「想定していなかった危険」ではなく「想定していたが対策が抜けた危険」で発生している。つまり朝礼のKYで一度でも書き出していれば、その日の作業員の意識に乗せられた可能性が高い。KY例文の蓄積は、形式的なものではなく労災ゼロ・不適合ゼロに直結する実務である。

朝礼KYがマンネリ化する3つの原因

建設現場の朝礼KYは、職長の書きやすさだけに任せるとすぐにマンネリ化する。よく見るマンネリ化の原因は次の3点だ。

本記事の100例文は、上記3つのマンネリ化原因を一度に解消するための辞書として使ってほしい。職長詰所に印刷して貼り、朝礼前にめくって該当例文を選ぶだけで、危険予知の質が変わる。

1分で書けるKYのフォーマット(作業→危険要因→対策)

朝礼でその場で書けるKY例文は、構造が決まっていれば1分で1本書ける。建設業で最も実用的なのは、作業内容→危険要因→対策の3列フォーマットだ。建災防のKY活動標準もほぼこの構造に沿っている。

KY例文の3列フォーマット
【作業】何を、どこで、誰がやるかを1行で書く 【危険要因】〜により、〜するおそれ という形で1〜2行 【対策】指差呼称・装備・手順の3点で1〜2行

「危険要因」を書くときの定型表現

危険予知の書き方で多くの職長がつまづくのが、危険要因の文言である。曖昧に「危ない」と書くのではなく、起こる事象を具体化することがKY例文のコツだ。次の定型に当てはめると、朝礼の3分で書ききれる。

「対策」を書くときの3点セット

対策欄は「指差呼称」「装備」「手順」の3点を意識して書くと、建設現場で実行できる対策になる。「気をつける」「注意する」だけでは抽象的すぎて朝礼の意味がない。

工種別KY例文(1)足場・10本

足場作業は建設業の墜落・転落災害で最も多い場面である。厚生労働省の労災統計でも足場からの墜落は毎年上位に入る。朝礼のKY例文では、組立・解体・移動・点検の各局面を分けて危険予知を書くと網羅性が高まる。

足場の朝礼KY例文 10本
  1. 足場組立の手すり仮置き仮置きの手すり材を踏み外し、墜落するおそれ。仮置きはマーキングテープで区分し、フルハーネスをフックに掛けてから移動する。
  2. 足場板の段差通行段差のある足場板を通行中につまずき、転倒・墜落するおそれ。段差箇所に黄黒テープを貼り、指差呼称「段差ヨシ!」で通過する。
  3. くさび緊結の打ち忘れくさびの打ち込み忘れで足場が崩壊し、作業員が墜落するおそれ。各層完了時に職長がチェックリストで確認し、漏れがあれば手前で打ち直す。
  4. 足場の手すり外し作業資材搬入のため手すりを外した瞬間に、開口部から墜落するおそれ。手すり外し中はフルハーネスのフックを上桟に必ず掛ける。
  5. 移動式足場のキャスター移動式足場のキャスターロック忘れで足場が動き、転倒するおそれ。乗込前に4輪のロックを職長が指差呼称で確認する。
  6. 足場の昇降設備昇降階段ではなく単管をよじ登り、墜落するおそれ。昇降経路を朝礼で再確認し、専用階段以外の昇降を禁止する。
  7. 足場上の工具落下足場上に置いた工具が風で落下し、下の作業員に当たるおそれ。工具袋に収納し、落下防止コードを腰道具に固定する。
  8. 足場解体時の墜落解体順序を守らず先に手すりを外し、墜落するおそれ。建災防の解体順序「上から、内から、自分から先に外さない」を守る。
  9. 足場と建物の隙間足場と建物の隙間から物が落下し、第三者災害になるおそれ。30センチ以上の隙間には朝礼前に幅木・落下防止網を設置する。
  10. 足場の点検漏れ強風後の点検漏れで、ゆるんだ箇所から墜落するおそれ。1日の作業開始前と、瞬間風速10m/sを超えた後は職長が全層点検する。

工種別KY例文(2)高所作業・10本

2m以上の高所作業は労働安全衛生法で墜落防止措置が義務化されている。2022年から作業床のない高さ2m以上ではフルハーネスが原則となり、朝礼KY例文でも装備の確認を必ず含めること。

高所作業の朝礼KY例文 10本
  1. 屋根上の歩行勾配屋根を歩行中に足を滑らせ、軒先から墜落するおそれ。フルハーネスを母屋に親綱で連結し、軒先1.5m手前で警告ラインを引く。
  2. 梯子作業の片手作業梯子上で工具を持ち替えた瞬間にバランスを崩し、墜落するおそれ。3点支持を維持し、工具は腰の落下防止コードで取り回す。
  3. 開口部の踏み抜き仮蓋の踏み抜きで床下に墜落するおそれ。開口部には「踏抜注意」表示の合板を固定し、朝礼で位置を共有する。
  4. 高所からの工具落下高所で使った工具を仮置きし、振動で落下して下方作業員に当たるおそれ。落下防止コードを必ず装着し、仮置き禁止を朝礼で再周知する。
  5. 親綱の張り忘れ親綱が張られていない区間でフルハーネスのフックが掛けられず、墜落するおそれ。朝礼前に職長が全区間の親綱を点検する。
  6. フックの掛け替えタイミングフルハーネスのフックを外した瞬間に墜落するおそれ。ダブルランヤードで「掛けてから外す」を徹底する。
  7. 足場板1枚での通行足場板1枚しか敷いていない箇所をすり足で通行し、墜落するおそれ。最低2枚並列に敷き、手すりも仮設する。
  8. 高所での向きを変える動作狭い作業床で振り返った瞬間に体勢を崩し、墜落するおそれ。動作前に「振り向きヨシ!」の指差呼称を職長が指示する。
  9. 移動梯子の上端固定梯子上端を固定せず昇降し、梯子がずれて墜落するおそれ。上端をロープ・番線で固定し、下端は補助者が押さえる。
  10. 高所からの資材投下高所から下方へ資材を投下し、下の作業員に当たるおそれ。投下は禁止し、ウィンチ・荷上げ機を使用する。

工種別KY例文(3)クレーン・10本

移動式クレーン・タワークレーンの作業は、玉掛け・合図・運転の3者連携で危険予知を組み立てる。朝礼ではこの3者の役割を明示するKY例文が現場で機能する。

クレーン作業の朝礼KY例文 10本
  1. 玉掛けワイヤーの選定荷重に見合わないワイヤーを選び、切断して荷が落下するおそれ。玉掛け技能講習修了者がワイヤー荷重表で選定し、職長が指差呼称で確認。
  2. 吊荷の下立入吊荷の真下に作業員が立ち入り、落下物に当たるおそれ。クレーン作業中は吊荷直下の立入禁止区域を朝礼でカラーコーン設置位置と合わせて共有。
  3. 合図者の不在合図者がいないまま吊り上げを始め、運転手が周囲を見落として接触するおそれ。合図者を1名指名し、無線とハンドサインの両方を使う。
  4. 強風時の作業継続瞬間風速10m/sを超えても作業を続け、吊荷が振れて隣の足場に接触するおそれ。気象情報を朝礼で共有し、停止基準を全員で確認。
  5. クレーン旋回範囲の養生クレーン旋回範囲の通路養生が不十分で、通行人と接触するおそれ。バリケード・誘導員配置を朝礼前に再点検する。
  6. 玉掛けの絞り角玉掛けワイヤーの絞り角が60度を超え、ワイヤーが切れて荷が落下するおそれ。荷の重心と吊り点を確認し、適正角度内に収める。
  7. 無線交信の混信無線の混信で合図が伝わらず、吊荷が想定外の方向へ動くおそれ。チャンネル指定と呼出符号を朝礼で確認する。
  8. アウトリガー張出不足アウトリガーの張出が片側で足りず、クレーンが傾くおそれ。最大張出と接地圧を朝礼で確認、養生鉄板を必ず敷く。
  9. 荷の振れ止め吊荷が振れたまま着地し、地組み中の作業員に当たるおそれ。介錯ロープを2本付け、振れ止め担当を朝礼で指名する。
  10. 定期自主検査の確認クレーンの月例検査記録が未確認のまま使用し、ブレーキ不良で荷が落下するおそれ。検査記録の有効期限を朝礼前にチェックする。

工種別KY例文(4)重機・10本

建設業の重機災害は接触・はさまれ・転倒の3類型が大半を占める。朝礼KY例文では誘導員配置・後進ブザー・立入禁止の3点を必ず盛り込む。

重機作業の朝礼KY例文 10本
  1. バックホウ旋回範囲バックホウの旋回範囲に作業員が立ち入り、接触するおそれ。旋回半径+1mをバリケードで囲い、誘導員を1名配置。
  2. 後進時の死角ダンプ後進時の死角に作業員が入り、轢かれるおそれ。後進ブザーと誘導員配置、職長は無線で位置を伝達。
  3. 重機の乗降キャタピラに足を掛けて昇降し、転落するおそれ。専用ステップから3点支持で乗降することを朝礼で再確認。
  4. 傾斜地での横方向走行傾斜地を横方向に走行し、転倒するおそれ。最大傾斜角を建災防の基準内に収め、登り下り走行を原則とする。
  5. 掘削箇所への接近掘削の肩に重機が近づきすぎ、地盤崩壊と一緒に転落するおそれ。安全距離を確保し、矢板・土留めの状況を朝礼で確認。
  6. 地中埋設物との接触掘削中に地中埋設物(ガス管・電線)に接触し、事故になるおそれ。試掘とハンドホール調査結果を朝礼で共有する。
  7. 誘導員と運転手の合図誘導員と運転手の合図が一致せず、誤った方向に動くおそれ。指差呼称と笛・赤旗の三重化で意思疎通を明確化。
  8. 重機の鍵管理無資格者が重機を操作し、事故を起こすおそれ。鍵は職長が管理し、車両系建設機械運転技能講習修了者のみが操作。
  9. 夜間作業の照明夜間の重機作業で照明不足により、作業員と重機が接触するおそれ。投光器と頭部ライトの両方で照度を確保する。
  10. 重機停止時の措置重機停止時にバケットを上げたまま離れ、油圧抜けで降下し作業員を挟むおそれ。停車時は必ずバケットを接地、エンジン停止、鍵抜きを徹底。
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工種別KY例文(5)鉄筋・10本

鉄筋工事は刺さり・転倒・墜落の危険が密集する工種である。建設現場のKY例文では、鉄筋キャップ・歩行ルート・玉掛けの3点を中心に書くと網羅性が高い。

鉄筋作業の朝礼KY例文 10本
  1. 鉄筋上端の刺さり立上り鉄筋にキャップがなく、転倒時に体が刺さるおそれ。全数キャップ装着を朝礼で点呼確認する。
  2. 結束線の切先結束線の切れ端が顔の高さに残り、目を突くおそれ。結束後は内側に折り曲げ、保護眼鏡を着用。
  3. 鉄筋運搬時のつまずき長尺鉄筋を2人で運搬中、後ろがつまずき前の作業員が転倒するおそれ。声出しと歩行ルートの障害物撤去を朝礼で確認。
  4. 梁筋上の歩行梁筋の上を歩いて移動し、足を滑らせて墜落するおそれ。歩み板を組み、フルハーネスの親綱を設置する。
  5. 鉄筋カッターの巻込み電動鉄筋カッターに手袋が巻き込まれ、指を切断するおそれ。手袋は工具規格に合うものを使用し、保護カバーを外さない。
  6. 柱筋組立の倒壊柱筋組立中に振れ止めが甘く、倒壊して下敷きになるおそれ。仮筋交いを早期に取り付け、玉掛けで自立まで保持する。
  7. 鉄筋束の玉掛け鉄筋束の玉掛けが緩み、輸送中に荷崩れするおそれ。2点吊り+振れ止めワイヤーで固定し、移動経路の真下立入を禁止。
  8. 配筋検査時の高所移動配筋検査で梁上を移動中に墜落するおそれ。検査員にもフルハーネスを支給し、親綱経路を朝礼で案内する。
  9. 溶接火花の鉄筋飛散鉄筋ガス圧接で火花が飛散し、可燃物に着火するおそれ。可燃物撤去・消火器配置・火気作業届を朝礼で確認。
  10. 夏季の脱水夏季の鉄筋作業で炎天下の脱水により熱中症発症のおそれ。塩飴・経口補水液の常備とWBGT基準の休憩を朝礼で共有。

工種別KY例文(6)鉄骨・10本

鉄骨建方は墜落・落下物・はさまれが集中する工種であり、建設業の死亡災害でも上位に位置する。朝礼KY例文では建方順序とフルハーネスの掛け替えに重点を置く。

鉄骨作業の朝礼KY例文 10本
  1. 梁の建方時のはさまれ梁建方中にボルト位置決めで手をはさむおそれ。介錯ロープと位置決めスパナを使い、手を直接添えない。
  2. 鉄骨上の歩行幅150mmの梁上を素足感覚で歩行し、墜落するおそれ。安全帯付き親綱を必ず使い、両手をフリーにしない。
  3. ハイテンションボルトの落下仮締めボルトが緩んで落下し、下の作業員に当たるおそれ。落下防止ネットを直下に張り、ボルト落下マットを敷く。
  4. 建方順序の逸脱建方順序を守らず先に外周柱を建て、フレームがねじれて倒壊するおそれ。建方工程表どおりに進め、変更時は職長会議で再確認。
  5. 溶接火花の引火溶接火花が下方の養生シートに引火し、火災になるおそれ。火気作業届と消火器2本以上を直下に配置、火元監視員を朝礼で指名。
  6. クレーン旋回中の接触梁を旋回中の鉄骨と作業員が接触し、突き飛ばされるおそれ。立入禁止区域をテープと誘導員で二重に明示。
  7. 建方時の親綱張替え親綱を張る前に建方を始め、フルハーネスのフックが掛けられないおそれ。建方手前に水平親綱・鉛直親綱を先行設置する。
  8. 強風時の鉄骨建方瞬間風速10m/s超で吊荷の鉄骨が振れ、衝突するおそれ。気象情報の確認と中止基準を朝礼で全員に共有する。
  9. 建方後の歩行建方完了直後の鉄骨上で水平親綱がまだない区間を歩行し、墜落するおそれ。仮設足場・通路を建方と同期で設置する手順に変更。
  10. ボルト工具の落下防止シノ・スパナをポケットから落下させ、下方作業員に当たるおそれ。腰道具にコード固定し、ポケットへの落下物収納を禁止。

工種別KY例文(7)型枠・10本

型枠工事は組立・解体・支保工の3工程それぞれに固有の危険がある。建設業の朝礼KY例文では、釘の踏み抜きと支保工の倒壊を重点項目として扱う。

型枠作業の朝礼KY例文 10本
  1. 釘の踏み抜き解体材の釘を踏み抜き、足底を負傷するおそれ。釘ぬきと磁石バーで通路から釘を撤去、踏抜き防止インソールを支給。
  2. 支保工の倒壊パイプサポートの突起ピンが入っていない箇所があり、コンクリ打設で倒壊するおそれ。打設前に職長が全数チェックする。
  3. 型枠の倒れ防止建て込み中の壁型枠がセパで固定される前に倒れ、下敷きになるおそれ。仮筋交いを左右2本以上、早期に取り付ける。
  4. 解体時の落下解体型枠の合板を高所から落下させ、下方作業員に当たるおそれ。解体は下から順、合板はロープで吊り下ろす。
  5. セパレーターの飛び出し解体後のセパが鋭利な状態で残り、衣服を引っかけて転倒するおそれ。解体直後に切断・キャップ装着を行う。
  6. サポートの仮置きパイプサポートを通路に仮置きし、つまずき転倒するおそれ。仮置きエリアを朝礼で指定し、通路を確保する。
  7. 大型型枠の揚重大型システム型枠のクレーン揚重で、振れて隣の足場に接触するおそれ。介錯ロープ2本と振れ止め担当を朝礼で配置。
  8. 解体材の集積解体材を不安定に積み上げ、崩落して作業員を挟むおそれ。集積場所と最大高さを朝礼で指示、随時搬出。
  9. 型枠上の墜落建て込み中の型枠上を歩行し、内側に墜落するおそれ。歩み板を渡し、フルハーネスを親綱に掛ける。
  10. 型枠工具の電源コード電動カッター・ドリルの電源コードに足を引っかけ、転倒するおそれ。コードリールは天井経由で配線、地上のコードはマット養生。

工種別KY例文(8)コンクリート・10本

コンクリート打設は打込み・締固め・養生の各局面で危険が変化する。建設現場のKY例文では、ポンプ車のホース反動とバイブレーターの感電が頻出パターンだ。

コンクリート作業の朝礼KY例文 10本
  1. ポンプ車ホースの反動圧送ホース先端の反動で作業員がはじかれ、墜落・転倒するおそれ。ホース先端は2名持ち、押さえ役を朝礼で指名。
  2. 圧送配管の継手抜け圧送配管の継手が抜けてコンクリが飛散し、目を負傷するおそれ。継手のクランプ確認と保護眼鏡着用を朝礼で再徹底。
  3. バイブレーターの感電電動バイブの絶縁不良で感電するおそれ。漏電遮断器を使用し、絶縁ゴム手袋・絶縁長靴を装備。
  4. 足元のコンクリ滑りこぼれたコンクリで足元が滑り、転倒するおそれ。打設経路の養生シートと滑り止めマットを朝礼前に敷設。
  5. 打設中の型枠破損打設圧で型枠がはらみ、破裂してコンクリが飛び出すおそれ。打設速度・1回打設高を朝礼で指示、監視員を配置。
  6. 夏季打設の脱水夏季打設で炎天下の重作業により熱中症発症のおそれ。WBGT基準の休憩・水分補給を朝礼で指示、冷却ベスト支給。
  7. 冬季打設の凍結冬季打設後の養生不足で凍害になるおそれ。給熱養生・養生シート・温度記録の手順を朝礼で確認。
  8. 打設中の指差呼称ポンプ車運転手と打設員の合図が伝わらず、コンクリが想定外の場所に流れるおそれ。無線とハンドサインの併用を朝礼で訓練。
  9. 打設後の歩行打設直後のコンクリ上を歩行し、強度不足で陥没・転倒するおそれ。歩み板を渡し、立入禁止区域を朝礼で明示。
  10. 洗浄水のはね返り圧送配管の洗浄水が高圧で飛散し、目に入るおそれ。洗浄前に全員退避と保護眼鏡着用を朝礼で再周知。

工種別KY例文(9)電気・10本

電気工事の朝礼KY例文は、感電・短絡・墜落の3類型で構成する。低圧でも建設業の電気災害は毎年発生しているため、絶縁手袋とアース確認を全例文に組み込みたい。

電気工事の朝礼KY例文 10本
  1. 活線作業の感電活線部に工具が触れ、感電するおそれ。電気工事士が絶縁手袋・絶縁工具を装備し、極力停電作業に切替える。
  2. 分電盤の短絡分電盤内で工具が短絡し、アークフラッシュで火傷のおそれ。停電と検電・絶縁マット敷設を朝礼で再確認。
  3. ケーブル仮置き仮設ケーブルを通路に転がし、つまずき転倒するおそれ。コード保護カバーと天井配線で迂回する手順を朝礼で指示。
  4. 脚立上の電気作業脚立から手を伸ばして配線中、バランスを崩し墜落するおそれ。脚立天板に乗らず、必要なら高所作業車に変更。
  5. 誤通電停電中の系統が他者の作業で誤通電し、感電するおそれ。施錠・札掛け(ロックアウト・タグアウト)を朝礼で確認。
  6. 仮設電源のアース仮設電源のアース未接続で感電するおそれ。漏電遮断器とアース接続の点検記録を朝礼で全員回覧。
  7. クレーンと架空線の接触クレーンブームが架空電線に接触し、感電するおそれ。離隔距離(高圧2m以上)を確認、誘導員を配置。
  8. 水濡れ環境の感電雨天作業の電動工具使用で感電するおそれ。防雨型工具と漏電遮断器を必ず使用、屋外作業は屋根養生。
  9. 蓄電バッテリーの短絡蓄電池端子に金属工具が触れ、短絡発火するおそれ。端子はキャップ装着し、金属時計・ネックレスを外す。
  10. 受電盤の閉扉確認受電盤の閉扉忘れで第三者が触り感電するおそれ。閉扉・施錠・札掛けを朝礼で職長が指差呼称。

工種別KY例文(10)内装・10本

内装工事の朝礼KY例文は転倒・粉じん・有機溶剤が3大テーマである。建設業の有機則・粉じん則の遵守を例文に組み込み、新規入場者教育とも連動させたい。

内装工事の朝礼KY例文 10本
  1. 脚立からの墜落脚立天板に乗って天井作業中、バランスを崩し墜落するおそれ。天板禁止と2脚立の足場板渡しを朝礼で指示。
  2. カッターによる切創クロス・床材の切断で手元のカッターが滑り、切創するおそれ。耐切創手袋を支給、刃の進行方向に体を置かない。
  3. 有機溶剤の中毒接着剤・塗料の有機溶剤蒸気を吸引し、頭痛・めまいを起こすおそれ。換気・有機ガス用防毒マスク着用を朝礼で確認。
  4. 粉じんの吸入軽鉄・ボード切断時の粉じん吸入により呼吸器障害のおそれ。集じんアタッチメントと防じんマスクを装着。
  5. 床材のつまずき仮置きの床材につまずき、転倒・捻挫するおそれ。仮置きエリアを朝礼で指定、通路を確保する。
  6. 軽鉄組立の落下物天井軽鉄の組立中に部材が落下し、下方作業員に当たるおそれ。落下防止コード・直下立入禁止を朝礼で再徹底。
  7. ボード搬入時の腰痛石膏ボードを1人で持ち上げ、腰を痛めるおそれ。2人運搬の原則と運搬台車の使用を朝礼で指示。
  8. 狭所での酸欠密閉された天井裏で換気不足により酸欠のおそれ。酸素濃度測定・換気扇設置を朝礼前に実施。
  9. 塗装作業の引火シンナーを含む塗料の近くで火気使用し、引火するおそれ。火気作業届と消火器配置を朝礼で確認、喫煙場所を厳格化。
  10. 養生材の引きずり転倒養生材のシートを引きずり、つまずき転倒するおそれ。養生材はテープで床に固定、めくれは即補修する。

季節別追加例文(夏・冬・雨・雷)

朝礼KY例文は工種別だけでなく、季節・天候別の例文を併用すると現場のリアルに合う。建設業の労災は夏の熱中症、冬の凍結転倒、雨の足元滑り、雷の停電・感電など季節要因で大きく変動するためだ。

夏季のKY追加例文

冬季のKY追加例文

雨天のKY追加例文

雷時のKY追加例文

KY例文を朝礼で読み合わせるコツ

KY例文を書いただけで終わると、現場の作業員には届かない。建設業の朝礼で実行に乗せるには、読み合わせの仕方に工夫が必要だ。次の4ポイントを朝礼運営のルーティンに組み込む。

KY活動と新規入場者教育の連動
朝礼KY例文は、新規入場者教育の資料にも流用できる。建設業の現場で新人が初日に「この現場のKYパターン10本」を読み込む運用にすると、即戦力化と労災ゼロの両立に近づく。

KY例文を「育てる」運用

KY例文集は一度作って終わりではなく、現場で「育てる」ものだ。建設現場で実際にあったヒヤリハットを毎週1本KY例文に追加していくと、半年で100本を超える独自の辞書ができる。職長交代時も引き継ぎが容易になり、属人化を防げる。

AnzenAIで朝礼KYを自動生成する

本記事の100例文を職長詰所に掲示しても、毎日の朝礼で「その日の作業と天候に合う例文」を選ぶのは時間がかかる。AnzenAIは工種・作業内容・天候・現場条件を入力すると、危険予知のKY活動表をAIで自動生成し、朝礼準備の3分化を支援する。

AnzenAIで作成できるKY関連書類(現状)

AnzenAIは現状、職長が入力した条件からKY活動表・作業手順書・新規入場者教育資料・朝礼資料をAIで生成する機能を提供している。気象APIと連動した自動KY更新や、ウェアラブル端末からのバイタル異常をKY例文に自動反映する機能などは開発予定の拡張機能として計画している。

朝礼KY例文の準備はAnzenAIで3分化

建設業の朝礼で書く危険予知のKY活動表・新規入場者教育資料・作業手順書を、工種と天候からAIが自動生成。100例文の在庫を持たない職長でも、即戦力のKYを朝礼で書ききれます。

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よくある質問

朝礼で書くKY例文は何本くらい用意しておくべきですか?

建設業の現場では、その日の作業に直結する3本を朝礼で読み合わせ、職長詰所に工種別10本×10工種=100本の在庫を備えるのが実用的です。本記事の100例文をベースに、自社のヒヤリハットを毎週1本追加していくと、半年で独自の辞書になります。

KY例文は工種別と季節別どちらを優先すべきですか?

工種別を骨格にし、季節・天候別を上書きするのが現場で機能します。例えば足場の例文10本に、夏季は熱中症の追加例文、冬季は凍結の追加例文を重ねる運用です。建設現場のKY活動はこの二層構造にすると、年間を通じて使い回せます。

KYを書くフォーマットに決まりはありますか?

法令上の様式指定はありませんが、建災防のKY活動標準では「作業内容→危険要因→対策」の3列を推奨しています。本記事の例文もこの構造に沿っており、朝礼の3分で書ききるための最も実用的なフォーマットです。

新規入場者教育でKY例文を使う場合の注意点は?

新規入場者には、現場固有のKY例文10本を初日にまとめて読み込ませる運用が効果的です。汎用例文だけでは現場の特殊条件が抜けるため、本記事の100例文をベースに、自社の現場で実際に挙がった危険要因を上書きしてください。

朝礼KY例文をAIで自動生成しても問題ないですか?

AI生成のKY例文も、職長が現場条件を確認した上で読み合わせれば運用可能です。AnzenAIは工種・天候・作業内容から起案資料をAIで出力し、最終の指差呼称・読み合わせは現場で行う運用を想定しています。AIに丸投げするのではなく、職長の判断を補助するツールとして使うのが安全側です。

まとめ:朝礼KY例文100本を職長詰所の辞書にする

朝礼でその場で書けるKY例文は、職長の頭の中だけに置くと属人化する。建設現場の100例文を辞書化し、毎日3本を読み合わせる仕組みにすることで、危険予知が「形式」から「実行」に変わる。本記事のテンプレが現場の朝礼を3分化し、労災ゼロの安全文化づくりの一助になれば幸いだ。

参考情報
國分 良太

著者

國分 良太

制御設計エンジニア → AI・IoT・DX推進|AIコンサルタント|東京の製造業メーカー開発部門

製造業の現場で設備設計・改善プロジェクト・品質向上施策に従事。なぜなぜ分析(RCA)やリスクアセスメントの実務経験をもとに、現場DXを支援するアプリケーションの開発と情報発信に取り組んでいます。AIコンサルタントとして、企業のAI・生成AI活用や現場DX導入の支援も行っています。

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